１.　　「今までありがとう。君達がいてくれたお陰でここまで来ることが出来たよ。………長かった、本当に長かった。初めはただの思い付きだったのに、いろんな人が賛同してくれて。途中で挫折しそうになった時も皆が私を支えてくれた。君たちが居なかったらここまで大きく成長することは出来なかっただろう。これからも共に付いてきてくれるか？……そうか、感謝する。…さぁ、仕事を再開しようか！」

２.　　「新しいことを始めるときは誰だって怖い。最初の一歩をなかなか踏み出せないもんだ。そんな時には仲間がいる。背中を押してくれるやつ、手を引いてくれるやつ。そして一緒に歩いてくれるやつ。……今、俺にはそんな奴いないって思っただろ。違うんだよ、居ないんじゃない。お前が視界を閉ざしてるだけなんだ。もっと視野を広くしてみろ、そうしたらお前のことを思ってくれる奴らは幾らでもいる。周りに頼ることは恥ずかしいと思ってるかもしれないが、頼った分はその後自分も周りを助けてやれ。どんな小さな事でもいい、その小さな事が本人にとっては救いになる時だってあるんだ。だから一歩を踏み出せ。立ち止まるなとは言わない、だがそこで諦めるな。必ず乗り越えられるから。 」

３.　　「お前に見せたいものがあるんだ。ついてきてくれるか？……………はい、もう目を開けてもいいぞ。どうだ？すっげー綺麗だろ？この景色。お前にも見せてやりたかったんだよ……人生最後にな。あはははははっ！その驚きで溢れた表情、最高だよ！驚愕が苦痛に歪んでいく、その様を眺めるのが俺は大好きなんだ。………どうしてって？勘違いしないでほしい。俺は君を愛していたんだ。……そりゃあ、この瞬間を迎えるために…ね。アハハハハハハハハ、じゃあな。」

４.　　「私はついにこの世の真理に足を踏み入れたのだよ。あぁ、ここまで来たのだからこれから先、どんな代償を払ったとしても私は真理を解き明かしてみせる。………え？当たり前だろう。それがたとえ肉親でも、妻でも、自分の遺伝子を受け継いだ子供だとしても。四肢の一部だろうと、肺の片方だろうと、片目を使えなくなろうとも！真理の解明に繋がるのなら、私は喜んで差し出すつもりだ。狂ってる？そんな他人の戯言などどうでもいい。さぁ、儀式を始めよう！」

５．　「俺らの人生ってどこに向かってるんだろうな。………そんな詩的な感じじゃなくてよ。実際の所、残り６０年も無いわけじゃん。その中で自分の価値ってどれだけあるのかなぁってさ。偉い人になったら国とか動かす事ができるかも知れねぇが、俺らには親も親戚も居ねぇ。それどころか親から見捨てられた奴らだってここには居る。シスターが頑張って小さい子の世話してくれてるけどさ、俺らはもうお世話されなくてもある程度自分の事は自分で出来るだろ？だからそろそろ自立してもいいと思うんだ。……お金？そんなの稼げばいい。どんな仕事だって必死に頼めば何かしら雇ってくれる筈。それに、俺にはもう考えてる事があるんだ。義賊って知ってるか？世の中の悪いことしてる奴らから金とか宝石とか盗み取って貧しい所にばら撒くんだ。すげーと思わないか？そういう奴らになれれば俺らみたいな奴らも減っていく筈だ。だから俺は義賊になる。……そりゃあ今のままだと技術も知識も持ってねぇからすぐにバレて捕まっちまう。でもよ、何年たったとしても俺は必ずなってみせる。そしたら俺が今生きてる意味もあるんじゃねぇかって。……どうだ？お前らも一緒に義賊にならねぇか？」